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2015_12
27
(Sun)19:48

20151227 Sun. 2015年の総括

2015年の総括

今年もいろいろな芝居を観ることができた。8月から12月にかけて、仕事が大幅に増えたり、飼い犬があっけなく死んだりした。有為転変の世の習いとはいえ、叔母の死に故郷へ西走、東奔して、飼い犬を葬祭場で荼毘に付し、と、ハードなフルタイムの仕事の中でやり遂げた。その合間の観劇だった。わがままな仔だったけど、いなくなると、室内の静けさが胸に迫る。


2015年の収穫は、なんといってもきな臭い世の中を反映して、劇団の総力で反戦の意思を示してくれた作品に多く出会えたことである。なかでも、文化座、東演、青年座、青年劇場、文学座、俳優座、東京演劇アンサンブルなど、劇団結成50~70周年を迎える大きな節目ということもあって、それぞれの演目で劇団の総力を持って、力あふれる舞台を創りだした。

1.文化座+東演「廃墟」@文化座アトリエ
三好十郎の作品は、今年は戦後70周年ということもあり、何本か上演されたので、初めて観る機会を持った。中でもこの2劇団+文学座の合同公演として上演された「廃墟」は、戦争直後の物資のなにもない頃に、空襲で半壊した自宅で、戦争責任をめぐって、大学教授であった父親と二人の息子との間に繰り広げられる、壮大な議論劇である。この不毛の戦争の責任は、天皇や軍部にあるのは当然だけれども、戦争を止められなかったのは、その体制を何処かで支持していた国民にもあるのではないかと、安保法案が通った今、私達にも突きつけられる共通の問題であるという意味で、現代にも十分にも通じる作品である。

三好十郎の作品は「稲葉小僧」が文化座によって上演されたが、観ることはできなかった。他にも、岸田國士「動員挿話」秋田雨雀「骸骨の舞跳」などが青年劇場の手で上演され、最初にして最後かもしれない2作品を青年劇場のアトリエまで観に行った。青年劇場はジェームズ三木の「真珠の首飾り」も上演し、「国民主権」「基本的人権の尊重」「戦争放棄」を敢然と謳った現憲法制定の秘話を、明るく描いた。今、その憲法をなくそうとしている勢力に対して、私たちは、この憲法を守り通すのだ、という意志を確認することができた。

青年座は「外交官」で、敗戦の責任を、勝者が敗者を裁くという裁判の中で、裁かれる予定の外交官の議論、言い分を描き出した。同じ作者で、その名もズバリ「東京裁判」という芝居を初めて俳優座で観ることができた。パラドックス定数という劇団を主催する野木萌葱という女性である。舞台に置かれた机に向かった5人の日本人弁護士と通訳だけで、東京裁判を舞台に再現するという、刺激的な舞台であった。 

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2015_12
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(Fri)21:58

20151225 Fri. 2016年1月~2月の観劇予定

2016年1月~2月の観劇予定

クリスマスなのに、観劇予定の記事をup。2015年の総括もやらなくてはいけないし、来週は東京を出ちゃうので、早めに予定をまとめておきたい。

12月中に拝見したものは下記の通り。やはり、仕事をしていると、わざわざ劇場まで出かけて、2~3時間じっと観劇しているのが、とてもしんどいことだと思ってしまう。舞台で演じている役者たちも大層なエネルギーを使うのだろうが、仕事しながら、趣味で芝居を見続けるのも、なかなかエネルギーを使うのだ。なのにどうして劇場まで行くか…。

今月12月中に観劇できたものは下記のとおりです。

劇団桟敷童子「泳ぐ機関車」
KAKUTA「痕跡」

ハイリンド「弥次喜多」
劇団俳小「イルクーツク物語」
新国立「バグダッド動物園のベンガルタイガー」
劇団チョコレートケーキ「ライン(国境)の向こう」

太字の作品は、とても印象に残ったものです。力作でした。

観る前は、期待していくのだが、期待した以上のもの、期待通りだった時は、劇場まで出向いて、という労苦は報われる。しかし、期待以下、だったりすると、疲れが倍加するように思う。観劇する前に分かればいいのだが、そういうわけにいかないよね。あたりが悪かったりすると、ぐったりとして、気分まで悪くなる。

1月~2月の観劇予定

新国立「嚙みついた娘」
江古田のガールズ 7周年記念特別公演 「仮面音楽祭」
青年座「俺の酒が飲めない」
ハイバイ「夫婦」
NTL2016「ハムレット」
Pカンパニー「プロキュストの寝台」
鹿殺し「キルミーアゲイン」
俳優座「城塞」
パギャグニーニ・ニューイヤーコンサート2016

劇団櫂人「谷間の女たち」
日本の演劇人を育てるプロジェクト「キネマと怪人」
Office Cottone「屋上のペーパームーン」
アウルスポット・タイアップ公演「彼の地」
浮世企画「ザ・ドリンカー」
解散公演「野鴨」


など、あくまで予定です。


2015_12
24
(Thu)22:53

20151224 Thr. 劇団チョコレートケーキwith パンダ・ラ・コンチャン「ライン(国境)の向こう」

劇団チョコレートケーキwith パンダ・ラ・コンチャン「ライン(国境)の向こう」
●日程:2015/12/17(木) ~ 2015/12/27(日) 【休演日】12月22日(火)
●会場:東京芸術劇場 シアターウエスト
●12月24日(木)拝見 
●E列23番 4,800円
●2時間(休憩なし)

stage54439_1[1]
●脚本:古川健(劇団チョコレートケーキ)
●演出:日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)
●【舞台美術】鎌田朋子
●【照明】朝日一真(A’s light)
●【音響】佐久間修一
●【衣装】藤田友
●【ヘアメイク】武井優子
●【舞台監督】本郷剛史
●【宣伝美術】タカハシデザイン室
●【宣伝写真】池村隆司
●【宣伝ヘアメイク】相場広美(MARVEE)・渡辺強志(A.K.A)
●【撮影】神之門隆広(tran.cs)
●【ウェブ】ナガヤマドネルケバブ
●【演出助手】和田沙緒理
●【制作】朝倉奈々緒 菅野佐知子(劇団チョコレートケーキ)、J‐Stage Navi(島田敦子、早川あゆ)
●【制作協力】村尾則章(トップシーン)、蓬田恵美子
●【プランナー】吉川敏詞(ai-ou!)

タイトルから、昨年観た劇団昴「ラインの監視」(リリアン・ヘルマン作)とかぶさって、なんとなくヨーロッパのイメージで捉えていたら、なんてことはない、日本の東北の僻村の話。しかも、1945年・終戦後、半島が迎えた状況と同じ分断がこの日本でも行われていた、という仮定のもとのお話。コレが苦しい。架空の話だけれども、そこにリアリティがあれば、問題はなかろうと思うが、なかなかそうは行かないのが苦しいところ。

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2015_12
23
(Wed)21:54

20151223 Wed. 新国立劇場「バグダッド動物園のベンガルタイガー」

新国立劇場「バグダッド動物園のベンガルタイガー」
●期間:2015/12/08(火) ~ 2015/12/27(日) 【休演日】12/15(火)、12/22(火)
●会場:新国立劇場 小劇場 THE PIT
●料金:<全席指定> A席:5400円/ B席:3240円/ Z席:1,620円
●12月23日(祝・水)拝見 1時間40分(15分休憩) D1列17番 4,860円

stage55185_1[1]
●脚本:ラジヴ・ジョセフ
●演出:中津留章仁
●翻訳:平川大作
●美術:土岐研一
●照明:佐藤 啓
●音響:藤田赤目
●衣裳:加納豊美
●ヘアメイク:川端富生
●演出助手:大沢 遊
●舞台監督:福本伸生
●出演:杉本哲太、風間俊介、安井順平、谷田歩、粟野史浩、クリスタル真希、田嶋真弓、野坂弘

バグダッドが舞台となる芝居も初めてなら、イラク戦争の当事者であるサダム・フセインの、悪名高き息子ウダイが登場する芝居も初めて。戦争を描く芝居はたくさんあるが、古くはトロイア戦争から、今では、いよいよイラク戦争が現実の舞台となってきた21世紀の日本演劇界。


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2015_12
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(Tue)00:29

20151213 Sun. 劇団俳小第41回公演「イルクーツク物語」

劇団俳小第41回公演「イルクーツク物語」
●日程:12月9日(水)19:00
12月10日(木)14:00 19:00
12月11日(金)14:00 19:00
12月12日(土)14:00 19:00
12月13日(日)14:00
●料金:前売・当日とも4000円、カンフェティ席3,000円
●会場:シアターグリーン BIG TREE THEATER
●12月13日(日)14時拝見
●2時間30分 前方3列目(自由席)

stage55548_1[1]
●脚本:アレクセイ・アルブーゾフ
●演出:河田園子
●舞台美術・岡田志乃(演劇企画JOKO)
●照明・古宮俊昭(SLS)
●音響・射場重明
●音楽・日高哲英
●衣装・イカラシヒロコ
●振付・米谷美穂(イッツフォーリーズ)
●振付助手・中山圭(イッツフォーリーズ)
●宣伝美術・石原洸
●演出助手・橘颯/まちだまちこ
●舞台監督・保坂康幸
●制作・荒井晃恵
●主催・株式会社劇団俳小
●出演:渡辺聡(劇団俳優座)、舞山裕子(劇団昴)、勝山了介、大川原直太、吉田恭子、手塚耕一、駒形亘昭、佐京翔也、田辺将、西本さおり、宮崎佑介、青柳恭子、成澤奈穂、川崎正絵、小池のぞみ、橘颯、まちだまちこ、小野禎治、北郷良、廣瀬大智

舞台は1950年代、スターリン体制下のソ連である。新しい国造りに向けて、若者が意欲を持って、発電所建設の夢にむかって邁進していた時代の3人の若者の話である。まるでソ連のプロパガンダ的台詞も登場して、少し鼻白む思いをしたりするが、それはしようがない、そういう時代だったからだ。

ああ、そうだ、民藝の「イルクーツク物語」(初演ではなく、再演だったと思うが、奈良岡朋子主演というのは覚えている)のチケットを買って、ちょうど海外へ出発する時期と重なって、行けなくなってしまったことを思い出した。友人にプレゼントしたと思うのだが、果たしてその人が観に行ったかどうかは不明だ。それなのに、どうしてそれを覚えているかというと、その後結婚して子供を出産して、と、いわゆる人生の繁忙期に入ってしまったために、観劇ができなくなったからだ。だから、この演目は、新劇の観劇の最後の公演として、ある意味記念すべきものなのだ。

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13
(Sun)01:24

20151211 Fri. ハイリンドVol.16 「弥次喜多」

ハイリンドVol.16 「弥次喜多」
●期間:12月9日(水) 19:30
12月10日(木)19:30
12月11日(金)14:00 /19:30
12月12日(土)13:00 /18:00
12月13日(日)13:00 /18:00
12月14日(月)19:30
12月15日(火)14:00
●料金:前売・当日3,500円/ 賛助会員2,500円/ 高校生以下2,500円
●会場:日暮里d-倉庫
●12月11日(金)14時拝見 B列4番 3,500円 1時間40分

stage54708_1[1]
●脚本:矢代静一
●演出:西沢栄治
●舞台監督:井関恵太(るうと工房)
●照明:石島奈津子(東京舞台照明)
●音響:平井隆司(末広寿司)
●舞台美術:向井登子
●音楽:園田容子
●衣裳:阿部美千代(MIHYプロデュース)
●所作指導:若柳絵莉香)
●宣伝美術:西山昭彦
●スチール:夏生かれん
●撮影ヘアメイク:杉岡実加
●Webデザイン:藪地健司・夏子
●上演台本作成協力:矢代朝子
●制作:上田郁子
●株式会社なまえめがね:多根周作
●Special Thank You(産休):石川はるか
●協賛:(有)ペテルギウス
●出演:伊原農、枝元萌、はざまみゆき、井上カオリ、加藤義宗、小林大輔、最所美咲、佐野陽一、清水美輝、田中しげ美

<おなじみの名コンビが活躍する、十返舎一九の東海道中膝栗毛。その原作を、昭和を代表する劇作家・矢代静一氏が笑いと涙の音楽劇に書き上げました。「歌え!弥次さん、舞え喜多さん」1985年・初演時の台本にあるキャッチコピーです。せちがらい世の中ですから、せめて芝居は軽やかに歩いてみようと思います。ハイリンドも新たなスタート。
旅は道連れ。お付き合いください。 (西沢栄治)>とのご案内。

なんで今頃「弥次喜多」なのか、と訝しく思いながらも出かけていくのは「ハイリンド」と言う劇団が気になるから。加えて、矢代静一氏の「弥次喜多」だから。でも、4人のハイリンドが一人辞めて、3人となり、それぞれ十返舎一九(井原農)、弥次郎兵衛(はざまみゆき)、喜多八(枝元萌)を演じる健気さ、真面目さ、ひたむきさ。女性二人の弥次喜多が、最初は妙に気になって仕方がなかったが、話が佳境に入るにつれて、なんとなくそれらしく見えてくるのもいとおかし。

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2015_12
08
(Tue)18:51

20151208 Tue. 劇団KAKUTA「痕跡(あとあと)」

劇団KAKUTA「痕跡(あとあと)」
●日程:2015/12/05(土) ~ 2015/12/14(月)
●会場:シアタートラム
●料金:◆一般 4,300円/◆サービスデー 3,800円(12/7夜・8昼・9夜適用)/◆学生割引 3,000円(劇団のみ取扱い・要学生証提示)
●上演時間2時間20分
●12月8日(火)14時拝見
●D列17番 3,800円

stage54651_1[1]
●脚本・演出:桑原裕子
●舞台監督:安田美知子
●美術:田中敏恵
●照明:宮野和夫
●音響:島貫聡 角張正雄
●選曲:真生
●映像:メリケンサック
●衣裳:石川俊一
●演出助手:村友佳
●映像操作:山口久隆
●演出部:殿岡紗衣子 小島木の実
●アンダースタディ:中村倫子
●イラスト:agoera
●宣伝美術:川本裕之
●宣伝写真:川博昭
●宣伝ヘアメイク:新井寛子
●Web企画:野澤爽子 
●票券=:司雅子(オフィス・REN) 
●制作=:野和美(オフィス・REN) 前川裕作 堀口剛 津吹由美子 
●プロデューサー:成清正紀
●The other members:松田昌樹 大枝佳織 横山真二 馬場恒行 小田直輝
●企画・製作:K.K.T
●協力=アニマ・エージェンシー 池田直隆 キティ Krei inc. 芹川事務所 東宝芸能 ノックス
●提携=公益財団法人せたがや文化財団 世田谷パブリックシアター 
●後援:世田谷区
●出演:成清正紀、若狭勝也、高山奈央子、佐賀野雅和、四浦麻希、異儀田夏葉、多田香織、桑原裕子(以上、KAKUTA)、斉藤とも子、川隅美慎、辰巳智秋(ブラジル)、大神拓哉(企画演劇集団ボクラ団義)、松村武(カムカムミニキーナ)

KAKUTA二度目の観劇である。
一度目、偶然拝見した「ひとよ」が予想以上に面白くて、桑原裕子という劇作家と彼女が主催するKAKUTAという劇団の存在を知った。年間100本ほど観始めて3年、それでも知らない劇団や劇作家、俳優たちがまだまだたくさんあって、ある時、あらっ、とその存在を知る時がある。もっと前から知っていればよかった、というものや、今頃知って、残念だ、とか、悪いけど、この劇団はもういいや、とか、その時々の思いに左右されて、その後の観劇行動が決まってくる。最初のように、あれもこれも、と言うのは、体力的にも金銭的にもなかなかつらいものがあるからだ。


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2015_12
06
(Sun)21:55

20151206 Sun. 劇団桟敷童子炭鉱三部作「泳ぐ機関車」

劇団桟敷童子・炭鉱三部作「泳ぐ機関車」
一挙連続上演・第三弾
●日程:2015年12月5日(木)〜15日(火)(開場は開演の30分前)
●会場:すみだパークスタジオ
●料金:2,800円 ~ 3,800円
指定席:3,800円/整理番号付自由席:前売一般:3500円/整理番号付自由席:前売学割:3300円(要・学生証提示)/整理番号付自由席:墨田区民割引:3300円(要・証明書提示)/当日券:3800円
●12月6日(日)13時拝見
●2時間10分 自由席 2,800円 最前列

stage55003_1[1]
●脚本:サジキドウジ
●演出:東憲司
●美術:塵芥
●照明:Jimmy((株)FREE WAY)
●:照明操作:北澤由佳((株)FREE WAY)
●チラシ画:梶村ともみ
●チラシデザイン:山田武
●作曲:川崎貴人
●舞台監督:深津紀暁
●出演:池下重大、板垣桃子、原口健太郎、稲葉能敬、鈴木めぐみ、外山博美、川原洋子、桑原勝行、山本あさみ、もりちえ、新井結香、椎名りお、大手忍、深津紀暁、升田茂、石黒光(演劇集団円)、山下真琴(演劇集団円)、畑山菜摘(演劇集団円)、中野英樹、山本亘

炭鉱三部作・第三弾 〜始まりの炭鉱町の物語〜(こりっちの案内より)
第20回 読売演劇大賞・優秀演出家賞受賞
第47回 紀伊國屋演劇賞・個人賞受賞
第16回 鶴屋南北戯曲賞受賞
第1回 すみだパーク演劇賞受賞

日本経済の成長の礎となった石炭産業の繁栄と衰退を背景に描かれた家族の物語

炭鉱三部作・第三弾 〜始まりの炭鉱町の物語〜 12月『泳ぐ機関車』…アリフレタ炭鉱町ノ…少年ノ物語…

あらすじ:千鶴、美代、ハジメの最初の物語。ハジメを産んですぐに亡くなった母親が残した言葉「向日葵みたいにいっつも笑うんじゃ」を心に、仲良く暮らす三姉弟。炭鉱主である父親は着実に会社を大きくしてゆく。ところが、順風満帆に思われた生活が、炭坑の落盤事故で一変した…

「泳ぐ機関車」関連動画
https://youtu.be/8SZfEiiWhuQ


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