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20161229 Thr. 2016年の総括(演劇編)

2016年の総括




昨年暮れにやってきた2代目犬、圭(ケイ)ちゃんである。食欲旺盛、あっという間に9キロになってしまい、vetから体重のコントロールをと言われている。そうなると、昨年、あえなく逝ってしまった先代犬海(カイ)ちゃんにそっくりになってきて、呼ぶときにも、「カイちゃん、いや、ケイちゃん」とややこしいことこの上なし。でも、私んちに来てくれたこと、感謝してるよ、圭ちゃん。

2016年は、幾ばくかは観劇の本数を減らそうとしていたが、それでも100本近い本数を観てしまった。12月に入って、スリップして転倒、骨を圧迫骨折してしまうという不運に見舞われたために、最後の2週に、劇場に行けなかったのが残念だが、予定の観劇は済ませた。最後の4本、腰と背中の痛みに耐えつつ、それでも頑張って観てしまったわ。

2016年で印象に残ったものとしては、

1. 劇団昴「ザ・グリークス」
何と言っても、トロイア戦争の始まりから終わりにかけての10年を、そして、その後の、まだまだ続くアトレウス家の悲劇&惨劇を、10時間に渡って、一つの劇団が成し遂げたという偉業を讃えたい。おかげで、アガメムノンの船出の際の娘殺し(イフィゲニアの犠牲)から、トロイア戦争10年間にわたる幾多の殺し合い(トロイアの英雄ヘクトールやその息子の死)、トロイアが負けて後の、トロイアの女たちの過酷な運命、そして、勝利の将軍としてミケーネ城に帰還してからのアガメムノン殺し、その犯人である妻のクリュタイムネストラと愛人アイギストスを、アガメムノンとクリュタイムネストラの娘(エレクトラ)と息子(オレステス)が殺すという、次々と展開される血みどろの惨劇を、板橋区・大山の小さな地下の空間で十二分に見せてくれた。昼の12時に入って、途中2回の大休憩があるものの、夜の9時半まで座り続けたが、ちっとも苦にならなかった。

2. 劇団東演「琉球の風」
旬の話題を独特の切り口で見せてくれる、劇団トラッシュマスターズ主宰の中津留章仁が、他劇団のために書いた新作である。現代の稀代の悪政、安倍自公政権のオキナワ政策を、真っ向から取り上げて、舞台人が政治に対してどういう姿勢を取れば良いのかをよくわからせてくれた芝居だった。どうでもいいような内容のものを面白おかしく取り上げられる芝居が多い昨今、そういうことがどうにも不愉快なこととして思えてならなかったので、現代の大問題であるオキナワを、真摯に、ひたむきに、真正面から取り上げてくれた作者と劇団の勇気と気骨、そして劇団東演の俳優が一丸となって、オキナワのおかれた悲劇と矛盾と、そして何よりも沖縄人の怒りを、精一杯舞台に描き出してくれた。

3. BTLive「冬物語」
シェイクスピアを日本人が日本語で上演するものを見るしかない状況で、昨年から、ナショナル・シアターがスクリーンでイギリス演劇を見せてくれるようになった。それだけでも嬉しい限りなのに、今年はケネス・ブラナー・カンパニーが、同じようにフィルムで芝居を見せてくれるという。今年はこれ以外に「ロミオとジュリエット」「エンターテイナー」の3本を見たが、中でもケネス・ブラナーとジュディ・デンチが出演する「冬物語」が素晴らしい出来だった。どちらかと言うと、日本ではあまり上演されない地味な作品で、それほど面白いとは思えぬものを、彼らの素晴らしくクリアで美しい英語と見事な演技で、堪能することができた。同じ芝居でも役者と舞台が違うとこうも違うのか、という実感。舞台装置もすばらしい。

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100本近く見た中では上記3本が私にとっての最もimpressiveな作品であった。以下7本をタイトルだけをご紹介。

4. 文学座「弁明」
5. Kawai Project「まちがいの喜劇」
6. Pカンパニー 「プロキュストの寝台」
7. 西瓜糖「うみ」
8. Théâtre des Annales「従軍中のウィトゲンシュタイン」
9. 花組芝居「桐一葉」
10. 大坪企画「飛龍伝2016」
   文化座「反応工程」
   劇団チョコレートケーキ「治天の君」
   BTLive「Romeo & Juliet」

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C.O.M.M.E.N.T

お疲れさまです

2016年もお疲れ様でした。多分ご本人は疲れたと思っていらっしゃらないととは思いますが。腰痛持ちの私はたった2時間の映画でも辛く感じることがあります。それにしてもこれだけの本数、内容の濃さには驚きます。それだけではなくショッピング、ランチ、カフェなども十二分に堪能されているご様子。まてよ、お仕事もなさっていたのを忘れるところでした。
さて、「琉球の風」は随分昔に大河ドラマでやっていたものでしょうか。まだそれほど太っていなかった沢田研二が出ていたやつ。
ますます、来年もエネルギッシュに駆け抜けて下さい。映画会も期待しています
私は少し休んで(いつも休んでいますが)体のメンテに頑張ろうと思っています。合唱団は辞めましたので、ボイストレーニングに行くつもりでいます。来年も宜しくお願い致します。

2016/12/30 (Fri) 08:32 | yoshiko koizumi #- | URL | 編集 | 返信

Re: お疲れさまです

ご愛読ありがとうございます。また、映画会も遠くから馳せ参じてくださって、感謝、です。

「琉球の風」はNHKでやっていた大河ドラマとは全然別物です。中津留章仁という40歳前後の劇作家兼演出家が、結構硬派の社会派です。時宜にかなった社会問題を彼の流儀で切り取って、ドラマにして見せてくれます。笑えるところが少ないのが、難、ですが、演劇人もこの社会に属していて、現在進行中の問題にどう立ち向かっていけば良いのかを示唆してくれているような芝居です。「辺野古問題」がメインです。

合唱団、やめられたのですか?熱心に続けていらっしゃったのに、何かあったのでしょうか?

ではまた、来年も、こちらこそよろしくお願いいたします。

2016/12/30 (Fri) 09:59 | andromache #- | URL | 編集 | andromacheさん">返信

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