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20180620 Wed. てがみ座第15回公演「海越えの花たち」

てがみ座第15回公演「海越えの花たち」

期間:2018/06/20 (水) ~ 2018/06/26 (火)
会場:紀伊国屋ホール
料金:3,000円 ~ 4,700円

<全席指定>
前売:4,500円
当日:4,700円
25歳以下:3,500円(前売・当日同一料金)

【前半割引】6月20日(水)&21日(木)の回は、前売・当日・U25それぞれ通常料金より500円引きとなります。

6月20日(水)19時拝見
前半割は美味しい。

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脚本:長田育恵
演出:木野 花
出演:石村みか、箱田暁史、岸野健太、実近順次、桑原裕子、内田慈、西山水木、日髙啓介、半海一晃、中西良太

<敗戦時、朝鮮半島には百万を超える日本人が在住していた。
半島からの引揚げは、昭和二三年の夏までにほぼ完了したとされるが、
すでに日本に戸籍がなく、身元引受人もいない女たちに帰る場所はなかった。
女たちは「故郷の空」を歌い、「アリラン」を踊りながら見つけ出す。
まぎれもない自分自身を。
在韓日本人妻たちの収容施設「慶州ナザレ園」をモチーフに、
半島の土に「日本人」として還っていく人々の軌跡を描く物語。>(Corich案内)

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昨日はこれを観てきました。初日@紀伊国屋ホール。
てがみ座の公演はもう何本も観てきたけれど、評判を呼んだ芝居も多かったけれど、私にとっては、今回の芝居が一番感動的で印象深いものでした。「海越えの花たち」。

一度行きたいと思っている韓国・慶州に、ナザレ園という在韓日本人女性たちの収容施設がある。そこは、<1945年の終戦後、朝鮮半島に取り残された日本人女性の一時避難場所を目的として設置されたものだが、日本に身請け人のいない日本人女性達が帰国できずにそのまま施設に残り、やがて養老院の体を成していった>という場所。

脚本を書いたてがみ座主宰・長田育恵は現地や当該者や資料などを詳細にリサーチして、この芝居を作り、木野花が作者の意図をきちんと組んで、丁寧に演出した。

取り残された多くの在韓日本人女性の中で、作者は4人の女性をピックアップした。一人は、東京の病院長の娘で、明治大学に留学していた、慶州出身の元両班の男性と結婚して渡鮮、日本軍兵士として出征中の夫の帰りを待つ女、風見千賀(石村みかーー熱演)。

一人は、九州の炭鉱(アソーの炭鉱などに)に強制連行されてきた朝鮮人男性と知り合って、結婚、父母からは縁切りされて渡鮮、日本の敗戦と同時に、朝鮮人夫や家族から追い出された女、松尾ユキ(桑原裕子ーーー超弩級の演技)。

更に、徴用で呉の造船所に連れてこられた朝鮮人男性と結婚して、戦後、大韓民国ができたと言うことで帰国する夫について、渡鮮した女、笹本多満子(内田慈ーーー感動的)。

そして、もうひとりは、朝鮮戦争勃発時、北朝鮮から逃げてきた、そして夫や子供ともはぐれてしまった女、根岸あつえ(西山水木ーーーリアル)。

この4人の女性にそれぞれ朝鮮人男性が絡む。いろいろな状況があるものの、共通して言えることは、好むと好まざるとにかかわらず、朝鮮人と結婚したということで、身内からも周辺からもいわれなき差別を受け、戦後は韓国において、日本人ということでまた差別を受け、身の置所をなくした女たち、ということ。

戦後、国交回復した日本の領事館担当者から聞き取りと身内の調査をされるところで、戸籍が残っているものに関しては帰国を認めるというお達しに、多くは戸籍を抹消されていたり、死亡届を出されていたり、帰るに帰れない女性が多かったということ。戸籍が残っていたとして、帰国しても不幸な人生が待っていたということ。呉に徴用できていた朝鮮人夫は、広島原爆投下日に広島にいたために被爆。日本に戻って治療しようとしても、朝鮮人であるために治療を受けることができない、ということ。

ありとあらゆる理不尽が彼女と夫たちに降りかかり、多くは泣き寝入りをすることで、晩年を迎えた事実。「謝ってくださいよ、一言でいいから、苦労かけたね、申し訳なかった、と言ってくださいよ」と、切々と訴える女性たちの姿が直視できないほど、涙滂沱で、心揺さぶられた芝居だった。

日本(政府)は、一回ぐらい素直に、在韓日本人女性のみならず、迷惑をかけっぱなしの朝鮮の人たちに、謝ったらどうだ、と痛切に思うね。「すまなかった、苦労をかけた、申し訳なかった」と。一言で、日韓、日朝の関係が変わると思うよ。


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自分の見た芝居や映画を、備忘録代わりに書き留めておきたい。舞台やスクリーンの中に、様々な人生が見え隠れします。

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